「お母さん、頭痛い」バンコクで予定が全部止まった日
バンコク2日目。
この日は、今振り返ってもかなり予定を詰め込んでいました。
朝はネイルサロンへ行き、そのあと中華街を歩く。インド人街にも寄り、お昼を食べたら王宮へ。
さらにその先には、私が今回どうしても見たかったワットパクナムも入れていました。
せっかくバンコクまで来たのだから、行けるところはできるだけ見ておきたい。
移動はGrabを使えば大丈夫。
そのつもりでした。
タクシーが捕まらず王宮まで歩くことになった

中華街から王宮までは、車で行くつもりでした。
そのために、日本にいるときからGrabも入れていました。
ところが、いざ呼んでみると捕まりません。
場所を少し変えてもダメ。
流しのタクシーに手を挙げれば、メーターは使わないと言われたり、行き先を伝えたところで断られたりします。
→バンコクでGrabを使おうとしたら23時間利用停止になった話
結局、
「もう歩くしかないね」
となりました。
王宮まで、歩けない距離ではありません。
ただ、この日はすでに中華街でもかなり歩いています。
そこにバンコクの暑さ。
地図の上では「このくらいなら歩けそう」と思える距離も、実際に外へ出ると話が違います。
照り返す道路の上を、王宮へ向かって歩いていきました。
それでもこのときはまだ、
「ちょっと予定が狂ったな」
くらいにしか思っていませんでした。
娘は少し前から疲れていた

王宮へ向かう途中、娘はだんだん口数が少なくなっていました。
でも朝からかなり動いているし、何度も言いますが、バンコクは暑い。
そりゃ疲れるよね。
そのくらいに思っていました。
ようやく王宮へ着いても、娘はなんとなく元気がありません。
それでも私たちは、そのままワット・プラケオへ入っていきました。
ここへ来るのは3回目です。
以前は、エメラルド寺院の中にしばらく座って、エメラルド仏を眺めた記憶があります。
今回は人がかなり多く、立ち止まってゆっくり見るというより、人の流れに沿って進んでいくような感じでした。
それでも、せっかくここまで来たのだからと中へ入ります。
そのころから、娘の顔色が気になり始めました。
さっきより赤い。
暑いからかな。
そう思って見ていると、娘がこちらを向いて言いました。
「お母さん、頭痛い」
その一言で、
あ、これはまずい。
と思いました。
一瞬「救急車?」が頭をよぎった

暑い中をかなり歩いてきました。
顔は赤い。
頭も痛い。
これは熱中症かもしれない。
そう思った瞬間、それまで頭の中に並んでいた予定が全部消えました。
次はどこへ行く。
このあと何を見る。
ワットパクナムには何時に着けるだろう。
そんなことを考えていたのに、もうどうでもいい。
ひどくなったら、救急車?
一瞬、その言葉が頭をよぎりました。
海外旅行中に病院となると、急に話が大きくなります。
このときは病院へ行かずに済みましたが、海外で体調を崩したときに備えて、旅行保険が使える条件は出発前に確認しておいたほうがいいと思います。
私はエポスカードも使っているので、海外旅行保険の適用条件や使い方はこちらにまとめています。
とにかく休ませないと。
水分をとらせないと。
そう思って、王宮の出口へ向かいました。
王宮の中のカフェに

出口へ向かって歩いている途中、カフェが目に入りました。
もう、ここに入ろう。
娘を座らせ、ジュースを頼みました。
娘はジュースを飲みます。
カップの中の氷も口に入れる。
さらに、私のジュースに入っていた氷まで食べました。
私はその向かいで、娘の顔を見ていました。
さっきまで赤かった顔。
ジュースを飲み、氷を食べるたびに、少しずつ落ち着いてきます。
よかった。
本当にほっとしました。
そして、救急車のお世話にならなくてよかった。
ワット・プラケオまで来て、エメラルド仏を見て、王宮を歩く。
本来なら、そんな時間だったはずです。
でもこの日、王宮でいちばん気になっていたのは建物でも仏像でもありませんでした。
娘の顔色でした。
3回目のワット・プラケオで残ったもの
私にとって、ワット・プラケオは3回目です。
最初の2回は、エメラルド仏を眺めたことを覚えています。
でも3回目の今回、いちばん鮮明に残っているのは、王宮の中のカフェです。
娘の赤い顔。
手に持っていたジュース。
カップの中の氷。
あれほど有名な場所なのに、思い出すのはそこなのです。
今でもワット・プラケオと聞くと、最初に浮かぶのはエメラルド仏ではありません。
あのカフェの席で、娘がジュースを飲みながら氷を食べていた姿です。
たぶんこれからも、そうだと思います。
※この記事は2018年12月のバンコク旅行を振り返ったものです。当時の個人的な体験を記したもので、体調不良時の対応を案内するものではありません。

